夏が近付いてくると、良く動くのがサングラス。
それに伴って、サングラスのフレームに度付のレンズを入れて作りたいという相談も増えてきます。
その時に、良く言われるのが「入っているレンズと同じカラーにして欲しい」という要望です。
通常、メガネレンズの場合だと各社共通のカラーとしてアリアーテを採用しています。
なので、他社のレンズでも基本カラーであれば、同じ色でお作りする事が出来ます。
しかし、それ以外のカラーに関しては共通カラーというものが無い為、基本は同じ色でお作りする事が出来ません。
ただし、大手レンズメーカーなどでは、染色のスペシャリストによる職人技で元のレンズカラーに近づけるオプションがあったりします。
それが見本染色。
お客様のレンズをお預かりして、メーカーに送り、染色作業に入る為に通常よりも納期が掛かりますが基本カラーに無い唯一のオーダーメイド品に仕上げてくれます。
デメリットとしては、いくらスペシャリストの染色技術をもってしても、レンズの素材やコーティングと言った不確定要素によって仕上がるカラーが想定道理に行かないようでまったく同じに染めることは難しいようです。
多少の色ズレに関してはご了解下さい。
実際に見本染色で度付にしたフレームと、オリジナルのフレームを2本用意して比較してみました。
フレームはRayBan RB4101F 717/13
下がオリジナル、上が見本染色
写真上だと結構色の差を感じますが、肉眼だと色の差が写真ほど感じませんでした。
ロットにもよりますが、オリジナルは少し暗め。
見本染色だと、少し薄めの仕上がり。
コーティングはオリジナルと同じく白っぽい反射光になるようRMCを付けています。
製作上の注意点としては、フレームカーブに合わせてレンズも5カーブ指定にすることと、ハイカーブ加工で前面揃えにすることの2点が見栄え上で重要です。
レンズの厚みを裏面に持って行くことで正面の見た目を一定にします。
メガネと同じように削ると、基本3:7で厚みを振り分けるので前にレンズが出てしまい、格好悪くなります。
サングラスを度付で使いたいという方は、可能かどうかを一度、各店舗のスタッフへご相談下さい。
フレームの状態、形状、お客様の度数などから、製作可能かお調べ致します。
鴨居店 ヒキン